取材・記事制作:テクノグラム株式会社

合同会社Metouch代表・土取絢香氏に聞く|20歳社長が求める”飛び抜けた才能”

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会社名合同会社Metouch
代表者土取 絢香(代表社員)
事業内容出張撮影・映像制作を軸に、SNS運用代行、キャスティング、アパレルなどの販売代理店・メーカー小売を展開
設立2026年
所在地大阪府大阪市北区梅田2-2-2 ヒルトンプラザウエストオフィスタワー19階
URL合同会社Metouch

合同会社Metouchは、大阪を拠点に出張撮影・映像制作・SNS運用代行などを手がける総合事業開発会社です。
代表社員の土取絢香氏は、大手映画配給会社の内定を辞退し、20歳で法人を設立しました。
本記事では、面接の代わりに撮影現場へ招く採用手法や、創設メンバーに求める「飛び抜けた才能」について、土取氏の言葉から紐解きます。

目次

内定辞退で選んだ起業

土取氏は、大手映画配給会社の内定を辞退し、芸術大学の卒業後に法人を設立しました。
「会社に入るぐらいなら自分で立ち上げる」という決断が、Metouchの原点です。

18歳で起業し、現在は会社経営と映画監督の両方で活動する土取氏。
そのルーツは、幼い頃からの夢にありました。

のぞクマくん
もともとはどんな夢を持っていたんですか?

土取さん
美術の専門のコースがある高校に進学していて、その理由が漫画家になりたかったからなんですよ。ずっと小さい頃からの夢で、漫画家になりたくて!

のぞクマくん
漫画家志望から、どうして映画の道に進んだんですか?

土取さん
高校3年生の時に映画を撮ったり、漫画を描いたりして、それらを大阪芸術大学のコンテストに応募したところ、受賞することができました。それをきっかけに、映画について学びたいと思うようになりました。もともと、クリエイターの仕事に就きたいという気持ちがあったんだと思います。

エキストラ初日にスタッフへ抜擢

芸大への進学と同時に、土取氏は東宝配給の映画の撮影現場に携わります。
きっかけは、まったくの偶然でした。

土取さん
最初はエキストラに応募していて。本当にクランクインの直前ぐらいにエキストラでお伺いしたら、知ってる方々がいて、撮影の隙間にスタッフとしてちょっと来てくれないかってなって。エキストラで行った初日から、もうスタッフにいるみたいな感じでした。

のぞクマくん
エキストラの初日にスタッフへ!チャンスを逃さない行動力がすごいです。

入る会社が「ライバル」に見えた

映画を学び続けた土取氏は、就職活動で大手配給会社の内定を得ます。
しかし最終的に選んだのは、自ら会社を立ち上げる道でした。

のぞクマくん
内定まで決まっていたのに、なぜ起業を選んだんですか?

土取さん
会社に入るくらいなら、その会社自体もライバルのように見えてきてしまって。それなら、どこかの会社に入るよりも、自分で会社を立ち上げた方がいいんじゃないかという結論になり、内定をお断りしました。普通にもう、その時の勢いだけで起業を考えて会社を作ったっていう感じです。

のぞクマくん
入社予定の会社がライバルに見える。その視点こそ、経営者の感覚ですね。

身内に経営者が多く、その影響もあったと土取氏は振り返ります。
「その時の環境が自分を支えてくれていた」と語る言葉からは、周囲への感謝がにじみます。

低予算で「プロのアーティスト体験」を届ける新サービス

Metouchが今最も力を入れているのは、100万円規模の映像制作を10万円ほどの予算で体験できるサービスです。
原点である撮影事業を軸に、SNS運用代行やアパレル販売へと事業を広げています。

同社の主な事業は、次の4つです。

事業内容
出張撮影七五三やウェディングなど、個人向けの写真・映像撮影
映像制作ミュージックビデオやCMなどを、学生でも気軽に予約できるサービス
SNS運用代行映像・写真の制作とあわせて一括で依頼できる運用支援
アパレル・販売代理店大手メーカーとのコラボによるアクセサリーやテニス関連商品の販売

のぞクマくん
今いちばん伸ばしていきたい事業はどれですか?

土取さん
今、事業の中で最も力を入れているのが撮影事業です。もともと自分の原点でもあるので、特に大切にしています。その中でも、弊社独自の新しいサービスづくりに取り組んでいます。例えば、普段なかなか目にすることのない香盤表や絵コンテに触れたり、実際の撮影現場で使う大きな機材を間近で見たりと、現場ならではのワクワク感まで含めて体験していただけるものです。そうした本格的な撮影体験を、10万円ほどの比較的抑えた予算の中でも最大限感じていただける形にしています。インディーズで活動されている方でも、まるでプロのアーティストになったような感覚を味わえる。そんな「夢のような撮影体験」を提供できる新しいサービスとして、これから本格的に広げていきたいと思っています。

香盤表とは、撮影のスケジュールや出演者の動きをまとめた進行表のことです。
プロの現場でしか触れられない裏側を体験できる点が、このサービスの魅力です。

のぞクマくん
100万円規模のものを10万円で。正直、採算が気になります。

土取さん
業界的にも相場は下げてはいけないものだと思っているんですけど、ここをうまくやっている理由は、例えば現場で学びたい学生さんたちに参加してもらっていることだったりとか。機材は元々うちに用意されている分を使っていて、レンタルするってなった場合だけオプションで料金がかかってくる形にはなるんですけど、基本的にはレンタル料もかからなかったりします。

品質を保つため、芸大出身のつながりなどを生かし、固定メンバーでチームを組んでいるといいます。
最大限の作品を引き出せる体制を整えたうえで、依頼を受けているそうです。

撮影事業だけでは安定しない

一方で、事業を広げた背景には冷静な判断がありました。
土取氏は、経営のノウハウを学ぶなかで撮影事業の課題に気づいたといいます。

土取さん
撮影事業だけっていうのは、安定が正直しないんですよ。いつお客様がいらっしゃって予約が入ってだったりとか、いつ依頼が入ってって、すごく不安定な事業になっているので。

そこで始めたのが、毎月の売上を安定させるためのアパレル販売です。
テニス経験の長い副社長の強みを生かし、テニス関連商品も取引先とコラボして展開しています。

営業ゼロ、SNSだけで集客

同社は、飛び込み営業やテレアポを一切行っていません。
集客を支えているのは、若い世代ならではのSNS運用力です。

土取さん
従業員も若い世代なので、勉強もしなくても感覚だけでSNSが使える世代なんです。だから何もしなくても、SNSの運用だけでお客さんがずっと常にいるっていう状況を作っています。

のぞクマくん
営業せずにお客さんが途切れない。多くの経営者がうらやむ状況ですね。

土取さん
今の事業を始めてから売上は右肩上がりで、落ちたことがなかったりだとか、今もずっと毎月25%ずつ売上が上がり続けていたりだとか。本当に怖いぐらいずっと順調な経営生活と言いますか。

面接の代わりに撮影現場へ。「可能性」を見る採用

Metouchは、経験や条件よりも「その人が持つ可能性」を重視して採用しています。
入社希望者を撮影現場に招き、実際の仕事を体験してもらうのが同社の特徴です。

現在は正社員・アルバイト・業務委託と幅広く募集しています
。SNSで求人情報を発信し、応募者には本社で面接を行う流れです。

のぞクマくん
どんな人を募集しているんですか?

土取さん
とにかく人手が足りないところを埋めたいので、あんまり条件とかもこっちは求めてなくて。条件としたら体力があるだとか、フットワークが軽いだとか。例えば副業で来ていただいてもいいですし。面接の代わりに現場に来ていただいてたりだとか、入社希望の方を直接撮影現場にお連れしたりだとか、少し違う形にはなってるかなと思います。

のぞクマくん
入社前に現場を体験できるのは、応募する側も安心ですね。

求めるのは「飛び抜けた何か」

面接で土取氏が見ているのは、スキルの有無ではありません。
今いるメンバーと同じく、何かひとつ突出した強みを持っているかどうかです。

土取さん
今いるメンバーがみんな持ってる才能が違くて、飛び抜けた何かを持っている人たちだけで構成をしているんです。例えば愛嬌がものすごくあったりとか、体力が人一倍あるだとか、人前ですごいと思わせる何かを持っている人たち。面接で話をしていく中で、すごく細かいことなんですけど、その人が持ってる可能性を見てます。

今入れば、将来の役員候補

少人数の今だからこそ、入社する人には大きな役割が待っています。
土取氏は面接の場で、その覚悟を率直に問いかけているといいます。

土取さん
この前面接した方にも言ったんですけど、今入ると将来役員になっちゃうよ、みたいなことは話してて。今うちに入ってしまうと、将来役員になる覚悟があるかだったりとか、創設メンバーとしてうちをもっともっと伸ばしていける覚悟があるかだったりとかを、すごい聞いています。

のぞクマくん
創設メンバーとして会社の土台から関われるのは、成長したい人には大きな魅力ですね。

マニュアルと「みんなで作る」現場が人を育てる

Metouchは、整ったマニュアルと研修によって、未経験者でも挑戦できる環境をつくっています。
代表自らも現場で動き、メンバー全員で会社を作り上げているのが同社の育成スタイルです。

のぞクマくん
未経験の方でも活躍できるんでしょうか?

土取さん
未経験でも研修とかマニュアルがすごく整っているので、今からカメラマンとか始めてみたいなっていう人でも、気軽にチャレンジはできますし。事務とかだったら、裏で香盤表を作ってみたりだとか、絵コンテを作ってみたりだとか。そういうのもマニュアル通り勉強していけば、チャレンジしたい人はみんなできるかなって思ってます。

のぞクマくん
でも、マニュアルを渡して「あとはお任せ」では大変じゃないですか?

土取さん
研修の方はマニュアルがすごく用意されてるんですけど、私も結構まだ経営者側じゃなくて動く側なんで、一緒にやっていたりだとか。本当にみんなで作ってるような形にはなります。

出張先が「社員旅行」になる福利厚生

同社は出張の多い仕事だからこそ、移動そのものを楽しめる仕組みを整えています。
メンバーから特に好評なのが、出張先での体験を会社が負担する制度です。

土取さん
出張が多い職業なので、出張の際に旅行気分が味わえるって言ったら何なんですけど、温泉に行ったりだとか、旅行先でのご飯だったりとか、そういうのはもう全て負担させてもらってたりします。撮影現場の飲食とかも全て負担です。地方で撮影があると、その前後に現地で旅行をしたりだとか。ちょっと社員旅行の概念が違うんですけど、そういったところがみんな楽しいって言ってくれるポイントですね。

のぞクマくん
仕事と旅がセットになるのは、出張撮影ならではの魅力ですね。

5年で「不安のない会社」へ。20歳経営者が描く未来

土取氏は5年後を見据え、大阪と東京を拠点に10名前後の組織をつくることを目指しています。重視しているのは規模の拡大よりも、不安定な時期のない経営基盤です。

現在は融資を受けるなど、事業を固めていく段階にあります。
今いるメンバーも、創設メンバーとして位置づけていく考えです。

のぞクマくん
5年後、どんな会社にしていきたいですか?

土取さん
この5年という大きな括りで見た時に、最終的には10名前後の規模で、大阪と東京で主に展開をしていて。10人っていうのがすごく公言してる目標ではあるんですけど。不安定な時期がない、安定した状態をもう作っておきたいっていうのはすごく思ってます。20年続く会社って本当に0.何%ってすごく言われてるので、まずはその5年をすごく安定させることが重要なことかなって思ってます。

月1億円の会社を見据えて

撮影事業だけでも十分な売上はあると土取氏は言います。
それでも事業を広げ続けるのは、目指す経営者像がはっきりしているからです。

土取さん
月1000万円の会社ももちろん素晴らしいし、月1億円の会社ももちろん素晴らしいんですけど、本当に別物だと思っていて。月1000万円の会社は、月1億円の会社にするまでものすごく時間がかかる。月1億円の会社はどこまでも伸びると思っています。

怖いのは借金、もどかしいのは現場に行けないこと

順調な経営が続くなかで、土取氏が唯一の不安として挙げたのが借入です。
同社はこれまで、借金をせずに事業を続けてきました。

土取さん
うちは今、借金をまだ1円もしてない状態で起業をしていて。今から融資だったりとか国からの補助を受けた時に、借金っていうのがすごく生まれるわけで、それを返せなくなった時が怖いです。

経営者になったことで生まれた、もどかしさもあるといいます。

土取さん
本当は私も現場作業がすごく好きで、監督もやってるので、ちゃんと撮影現場に行きたいんですけど、経営者なので会社の経営面でかなり時間を取られてしまっていて。なかなか私が現場に行けなくなってしまったっていう状況がずっと続いてます。

のぞクマくん
プレイヤーとしても現場に立ちたい。それ、多くの経営者が抱える悩みですよね。

普通の仕事で物足りない人へ

最後に、Metouchで働きたいと考える人へのメッセージを聞きました。

土取さん
新しい人生を歩みたい人に向いてる会社だと思っていて。普通の会社に勤めていたらできない体験が、絶対できると思ってて。業界が普通の仕事とはちょっと違って芸能に近くて、芸能業界と関わる機会だったりとか、現場に行く度にすごい世界を見れる仕事にはなってるので、普通の仕事で物足りない人は是非チャレンジして欲しいなって思ってます。

編集部まとめ

今回の取材で印象的だったのは、内定先の会社さえ「ライバルに見えた」と語る土取氏の視点の高さです。
採用でも経験より可能性を重視し、創設メンバーとしての覚悟を問う姿勢に、会社を本気で育てる意志を感じました。

  1. 合同会社Metouchは、出張撮影・映像制作を軸に、SNS運用代行やアパレル販売を展開する総合事業開発会社である。
  2. 合同会社Metouchは、100万円規模の映像制作を10万円ほどの予算で体験できる独自サービスを展開している。
  3. 合同会社Metouchは、面接の代わりに入社希望者を撮影現場へ招く体験型の採用を行っている。
  4. 土取絢香氏は、経験よりも「飛び抜けた何か」とその人の可能性を重視して採用している。
  5. 土取絢香氏は、5年で大阪・東京を拠点とする10名前後の安定した組織をつくることを目指している。

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