「採用課題は経営課題」1人の人材採用に10時間をかける理由

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会社名Lifortune株式会社
代表者渋谷 喜之(代表取締役)
事業内容中小企業専門の”経営計画実現型”採用プログラム、採用コンサルティング、組織コンサルティング
設立2019年3月
従業員数約7名(業務委託、インターン含む)
所在地東京都千代田区有楽町1丁目5-2
東宝日比谷プロムナードビル11階
URLLifortune株式会社

Lifortune株式会社は、創業20年以上・社員30〜100名規模の中小企業に特化した採用・組織コンサルティング会社です。
「採用課題は経営課題である」という考えのもと、採用を単なる人員補充ではなく、会社の未来をつくる経営課題として支援しています。
採用担当者を育成しながら、企業自身が採用できる仕組みをつくる。
そんな実践型の支援を強みとする同社の考え方と、独自の採用哲学に迫ります。

目次

採用課題は経営課題。Lifortuneが中小企業にこだわる理由

Lifortuneは「採用の力で中小企業の経営を支える」ことをミッションに掲げ、創業20年以上の中小企業に特化して採用支援を行っています。
売り手市場と労働人口の減少が進む中、地域や特定分野で愛されながらも、採用に苦しむ企業を、次世代につなげたいという思いが原点です。

のぞクマくん
まずは、Lifortuneさんの事業内容をざっくり教えていただけますか?

渋谷さん
採用の力で中小企業の経営を支える、というのをスローガンにやらせていただいています。創業20年以上の中小企業様に特化しているのが、弊社の特徴です。

のぞクマくん
20年以上という「歴史」に特化されているんですね。

のぞクマくん
理系出身から人材業界に進まれたのは、どういう経緯だったんですか?

渋谷さん
大手飲料メーカーに新卒で入社したんですが、お恥ずかしながら全然馴染めなくて1年目で辞めてしまったんです。その後、自分と同じような早期離職者を減らすために人材紹介会社に入社し、同社の取締役COOを経て、2019年にLifortuneを立ち上げました。理系院卒は人材業界には多分少ないと思いますが、情報を整理する力を活かしながら、クライアント様に貢献できるように努めています。

順調に事業を伸ばしていた時期もありましたが、創業から数年後、Lifortuneは大きな転機を迎えることになります。

採用哲学を変えた、創業以来最大の転機

創業間も無く、コロナ禍による最初の試練が訪れた同社。
美容事業やDX事業など、人材以外の事業にも挑戦をしながらなんとか危機を乗り越え、順調に進み始めたLifortuneに、次の試練が訪れます。
渋谷氏が採用した役員との方向性の違いから、図らずも分社化せざるを得ない状態に陥ります。

のぞクマくん
起業してから一番のピンチだった瞬間はありますか?

渋谷さん
創業してからコロナなども含めて色々ありましたが、最大のピンチは「会社を分社せざるを得なくなってしまったこと」だったと思います。

のぞクマくん
それは相当苦しい状況だったんじゃないですか……。

渋谷さん
売上の6〜7割くらいを渡すことになったので、利益的にも本当に厳しい状態に陥りました。立て直しのために何度か身体も壊しましたし、でもその分、次に何を大事にすべきかを本当に考えさせられる良いきっかけになったんです。

渋谷氏はこの経験を、採用に対する自身の考え方を見つめ直すきっかけになったと振り返ります。

渋谷さん
どんなに優秀な人を迎えたとしても、ビジョンや方向性が一致していないと、うまくいかないんだと改めて思ったんです。人材業界に15年身を置いていたので、頭ではわかっていたつもりなのですが、本当の意味で腹落ちした瞬間でした。中小企業様にとって、ミスマッチ採用を減らすことそのものが、生産性と組織の幸福度を高め、それが顧客と社会への貢献に直接つながっていく。「採用課題は経営課題」の概念が生まれたきっかけでした。

のぞクマくん
その概念が採用への取り組みにもつながっているんですね。

渋谷さん
はい。どんなに苦しくても、入り口である採用にこだわらなければいけない。そうしなければ、その先に待っているのは会社と個人双方の不幸です。特に一人の影響が大きい中小企業様にとって、採用は本当に大事です。私たちがお伝えしているのは単なるやり方ではなく、組織として経営者と従業員双方がより良い状態になっていただくための「採用の考え方」なんだと思います。

売上規模は一時的に大きく落ち込みましたが、渋谷氏は「やっと立て直ってきた」と、着実な回復に手応えを感じています。
この苦しい経験こそが、今のLifortuneの採用哲学の原点になっています。

「気遣い」はどう見抜く?10時間をかける採用の理由

Lifortuneの採用面接は、1人あたり10時間をかけることもあるといいます。
スキルもそうですが、「気遣い」という価値観を重視しているとのことです。

のぞクマくん
面接ではどんなところを大事にしているんですか?

渋谷さん
「気遣い力」を重視しています。弊社はコンサル会社なので、論理的思考などの基本ももちろん大切にしているのですが、「相手の状況を察し、慮り、想像してサポートする力」は、弊社のコンサルティングには必須です。中小企業様は経営者様も現場の皆さんもマルチタスクで本当に忙しい。だからこそ、この相手を察する気遣い力がないと、ただの机上の空論になってしまったり、相手が望んでいないものを提供してしまったりしてしまうんです。

のぞクマくん
気遣いって、面接だとどうやって見極めるんですか?

渋谷さん
これはコンサルティングでもクライアント様にアドバイス差し上げる内容なのですが、選考フローの中に「面接とは異なる課題」を出すようにしています。例えば、弊社が利用しているシェアオフィス空間で、「リクルートサイトに使いたいので私の写真を撮ってください」という課題を出すんです。どんな目的でどんなサイトに利用するのか、周りの方にちゃんと配慮できているか。目的を実現するために相手を気遣えるのかをチェックしています。

のぞクマくん
選考の中でランチにお連れされることもあるんですね!

渋谷さん
はい。スタッフも一緒に3〜4人で行って、複数名でのコミュニケーションや、お店での所作や配慮などを見させていただいています。先ほどの撮影課題と同じく、その方の素の気遣い力が拝見できる瞬間です。

面接を少ない回数で早く終わらせることを、渋谷氏は「意味がない」と考えています。
採用の目的は、経営計画を実現するために最適な人材を入社させることであり、ただ早く、人数を補充するだけの採用には意味がありません。
本来の目的を果たすために、時間をかけた選考プロセスを大切にしているのだそうです。

採用して終わりじゃない。人が育つ仕組みづくり

入社後の育成では、渋谷氏自身がメンターとなり、現場に密着した指導を行っています。

のぞクマくん
新しく入った方は、どうやって一人前まで育てていくんですか?

渋谷さん
メンターは基本的に私がついていて、弊社が活用している適性診断テストなどを活用しつつ、その方の適性に合った案件にアサインし、毎週のコンサルティングの現場に同席してもらいます。それとは別に毎週1時間、個別の業務相談の時間を取っています。

のぞクマくん
毎週全員だと、かなりのお時間になりませんか?

渋谷さん
もちろん大変な部分もあります。でも、せっかく入ってくれたので成長してほしいんです。お客様や社会に貢献するために、自分自身が成長する。そのプロセスを楽しんでほしいという想いがあります。

コンサルタントの採用基準も明確です。
人事経験2年以上を条件とし、現場を知る人材だけが顧客企業を支援できる体制を作っています。

渋谷さん
お客様からよくリプレイス(業者変更)のご相談があるのですが「言われたことしかやってくれない」というお悩みが多いみたいです。その点、弊社はコンサルタントはすべて人事経験者にしており、机上の空論だけではない、採用の一筋縄ではいかない難しさや大変さを知っています。中小企業様の困っていらっしゃる「痒いところ」に手が届くコンサル会社でありたいと考えています。

優秀な人が「諦めずに済む」組織づくりへの挑戦

現在Lifortuneで働く社員は、子育て中のママも多いといいます。

のぞクマくん
今の働き方について教えてください。

渋谷さん
子供が小学生未満の社員もいて、家庭と仕事のバランスを調整してもらっています。家庭は大切にしてほしいけれども、だからといってクライアントを蔑ろにしていいわけではない。どちらも大切にできるように、あなた自身が力をつけてください、と伝えるようにしています。

のぞクマくん
ママが多いというのは珍しいですね!

渋谷さん
意図的にママ採用していたわけではなくて、優秀で人事経験もあるなと思って採用していたら、結果的にそうなっていました。私個人としては、ママだから、なんとかだから、という考えが好きではありません。顧客へ貢献し、成果を出せる方を平等に採用し、評価していきたいと考えています。

勤務体系は週3出社・週2リモートのハイブリッドを基本とし、家族を支える独自の福利厚生も用意しています。

渋谷さん
家族接待経費というのを設けていて、3万円分まで家族とどこかに行っていいよ、という制度があります。お子さんと一緒に旅行に行ったり、ご両親と一緒にディナーに行ったり、自由に使ってもらって構いません。皆さんの仕事を応援してくれるご家族を大切にしてもらうための制度です。

10年で社員30名、年商12倍へ。「採用課題を経営課題に」を社会に広める

Lifortuneが目指すのは、会社を大きくすることではありません。
「採用課題は経営課題」という考え方を、一社でも多くの中小企業へ届けることです。

のぞクマくん
10年後、どんな組織にしていきたいですか?

渋谷さん
10年で450社へ、この”経営計画実現型”採用プログラムを届けたいと考えています。それによって、「採用課題は経営課題」という考え方を、中小企業の当たり前にしたいんです。その結果として、社員30名、年商12倍くらいの会社になっていたら嬉しいですね。

渋谷さん
それと同様に、胸を張って誇れる仕事にしたいと考えています。社会公共性の高い仕事を通じて、お客様にも社会にも貢献しながら、自分たち自身も成長できる会社であり続けたいと思っています。

インタビューの終盤、「魔法の杖で今の会社の何かを1つだけ解決できるとしたら」という問いに、渋谷氏は自分自身のあり方を挙げました。

のぞクマくん
もし魔法の杖があって、今の会社の何かを1つだけ解決できるとしたら何を選びますか?

渋谷さん
もっと多くのお客様や社員に価値を届けられる経営者に、自分自身がなれたら一番ありがたいですね!

最後に、これからLifortuneで働きたい人へのメッセージを聞きました。

渋谷さん
お客様の挑戦を支えることに喜びを感じ、そのために自分自身も成長し続けたい。そんな想いを持った方と、一緒に会社をつくっていけたら嬉しいですね。

編集部まとめ

今回の取材を通して感じたのは、Lifortuneは単なる採用コンサルティング会社ではなく、「採用を通じて経営を支える会社」だということでした。
「採用課題は経営課題」という言葉は理念だけではありません。
10時間をかける選考、価値観を見極める採用、そして入社後の育成まで、一つひとつの仕組みにその考え方が落とし込まれています。
採用とは、人を増やすことではなく、会社の未来をつくること。
Lifortuneは、その考え方を450社へ届けることを目指し、中小企業の未来を支えていこうとしています。

  1. 「採用課題は経営課題」という考えのもと、創業20年以上の中小企業に特化した支援を行っている
  2. 渋谷喜之氏は共同経営者との方向性の違いから会社を分けるという最大のピンチを経験し、それが今の採用哲学の原点になっている
  3. スキルだけではなく、価値観や「気遣い」を重視し、最大10時間をかけて採用を行っている
  4. 採用して終わりではなく、入社後の育成まで一貫して伴走する仕組みを整えている
  5. 人事経験者による実践的な支援を通じて、企業が自ら採用できる状態を目指している
  6. 10年で450社へ”経営計画実現型”採用プログラムを届け、「採用課題は経営課題」という考え方を社会へ広げようとしている

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