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| 会社名 | 株式会社希ケア(介護施設紹介センター希) |
| 代表者 | 服部 滉生(代表取締役) |
| 事業内容 | 京都を拠点に、介護施設紹介事業と企業向けの介護離職防止対策事業を展開。 株式会社希ケアが運営する『介護施設紹介センター希』では、ご本人やご家族の希望に寄り添い、一人ひとりに合った介護施設の紹介を行っています。 |
| 設立 | 2023年 |
| 従業員数 | 4名体制 |
| 所在地 | 京都府京都市上京区下小川町190-2 メゾンカレ001B |
| URL | 株式会社希ケア 介護施設紹介センター希 |
株式会社希ケアは、京都を拠点に介護施設紹介事業と介護離職防止対策事業を展開する会社です。
代表取締役の服部滉生氏は、同志社大学在学中の大学4年生で同社を立ち上げました。
掲げる最終目標は「日本の義務教育に介護の授業を」。
本記事では、祖父母への想いから始まった創業の経緯、「評判よりも一人ひとりに合う施設」を選ぶ事業のこだわり、採用と働き方、そして介護の未来像について伺いました。
目次
介護施設紹介と介護離職防止、2つの事業で家族を支える
株式会社希ケアは、「介護施設紹介センター希」の運営を通じた介護施設紹介事業と、企業向けの介護離職防止対策事業の2つを柱としています。「介護施設紹介センター希」では、ご本人やご家族の希望に寄り添い、施設探しからご提案、見学同行、入居後のフォローまで一貫してサポートしています。また、介護離職防止対策事業では、企業の従業員が介護と仕事を両立できるよう支援しています。
希ケアさんでは、具体的にどんな事業をされているんですか?
我々は2つ事業をさせていただいておりまして、まず1つ目が介護施設紹介業で、もう1つが介護離職防止対策です。介護施設紹介に関しては、エリアだったり費用だったり、その方のお体の状態に合わせて介護施設をご案内させていただく、アパマンショップの高齢者バージョンというような事業です。
介護離職防止対策のほうは、どんなサービスなんですか?
一般の企業様向けに、社員の一人ひとりが使用できる介護の相談窓口、介護の研修、介護にまつわる専門業者のご紹介という3つのサービスを提供しております。介護によって仕事を離職される方をなくしていくというような事業です。
介護と仕事の両立支援を、外部の会社が担うケースもあるんですね。初めて知りました。
会社自社で介護離職を防止するための施策を打たれているところもあるかなとは思います。ただ、相談されるのは介護を経験されたことがない一般の方なので、介護に携わっている我々からアウトソーシングという形で、介護の相談窓口や介護のお話をさせていただくイメージです。
現在の事業の中心は施設紹介です。
ただし服部氏は、今後は介護離職防止対策をメインに据えていきたいと考えています。
20代・30代の「ダブルケアラー」にも支援を
介護離職防止対策の主な対象は、親の介護をする40代から60代です。
一方で近年は、より若い世代への支援も重要になっているといいます。
親の介護をしながら子どものケアもしているダブルケアラーという方も、本当に今増えてきています。働き盛りの20代、30代の方が介護や育児で休業を取るのは、経済的な収入の面でものすごく負担があります。少しでも精神的だったり身体的なご負担を減らせたらと思って、20代、30代の方にもアプローチをさせていただいております。
祖父母への恩返しを胸に、大学4年生で起業
服部氏が福祉の道を選んだ原点は、祖父母への感謝の気持ちです。
介護業界での勤務経験も社会人経験もないまま、大学4年生で起業しました。
福祉系の事業を始めようと思ったきっかけを教えてください。
個人的に僕自身がおじいちゃんおばあちゃん子だったというところで、両親ともの祖父母にすごく可愛がって育ててもらった身なので、何かお返しをしたいとすごく思っていました。何か還元できること、貢献できることは何があるかなと思った時に、この施設紹介に出会いました。高齢化社会という社会問題においても、高齢者に対して何かサービスをするのはすごく面白いことなんじゃないかと思ったのが、福祉業界に入ったきっかけです。
もともと介護のお仕事をされた経験もあったんですか?
僕自身はこれがなくてですね。大学4年生の時に会社を立ち上げたので、他の会社に勤めていたわけでもなく、一から社会経験もなく立ち上げさせてもらいました。
そのため、実際の相談対応は介護現場での経験を持つ相談員が中心となって担っています。
「同志社に入ったからこそ、自分で事業を」
服部氏は野球をするために別の大学へ進学し、大学3年生で同志社大学商学部に編入しました。
起業を決意したのは、編入先で感じた周囲との違いがきっかけだったといいます。
前の大学では、将来の夢を話す時に、宇宙飛行士になりたいとか大統領になりたいとか、大きな夢を持っている人が結構多かったんです。ただ同志社大学に入って3年生の時に思ったのが、みんな大手に入るんだと。それはそれでとても素晴らしいことだと思ったんですけども、逆にせっかく同志社に入ったからこそ、自分で事業をやってやろうと。それが起業しようと思ったきっかけですね。
周りと逆を行く発想、面白いですね! 卒業後ではなく、学生のうちに起業したのはなぜですか?
2つ理由があって、まず1つ目が、1日でも早く自分で何かやってみたいというのが一番大きかったですね。2つ目は、学生という身分だったので、ありがたいことに親からの仕送りで生活していける日々でした。変な話、売上が立たなくても生活はできていくというバックグラウンドもありました。
「大変ではあるけど、苦ではない」
起業当初に最も苦労したのは、介護の知識を身につけることだったと振り返ります。
介護はしてあげるのではなくて、させていただく側として責任を持ってやっていくお仕事です。だからこそ、大学生が簡単に始めていいようなサービスではないなと本当に最初に思いました。
根本に、利用者さんにいいサービスを届けたいという思いがあるので、知識を蓄える活動は大変ではあるけど苦ではないんです。乗り越えたというよりかは、今でも毎日が勉強という感じですね。
「評判のいい施設」ではなく「一人ひとりに合う施設」を
希ケアが最も大切にしているのは、評判の良さではなく、その人に本当に合う施設を案内することです。
丁寧なヒアリングと、自社で見学した施設だけを紹介するルールがその姿勢を支えています。
施設を選ぶとき、皆さんはどんな条件で決めているんですか?
これは僕たちがよく言うんですが、似たようなケースはあるんですけど、全く同じケースっていうのがないんですよね。テレビのBSがついているところを探してくれというご要望があったり、嚥下、飲み込む力が弱い方のためにペーストにできる施設を紹介してほしいというご要望もあります。ご家族がアクセスしやすいエリアがいい、エリアよりも本人の状態を一番ケアしてくれるところがいいなど、優先順位は本当に様々です。
一人ひとり異なる要望を丁寧に聞き取ることが、この仕事の核になっていると服部氏は語ります。
費用が理由で入れない施設はない
介護施設には高額な費用がかかるという印象があります。
しかし服部氏は、エリアなどの条件を調整すれば、費用だけが理由で入居できないケースはないと考えています。
費用面で不安を抱える方も多いと思います。制度のご案内などもされているんですか?
例えば京都だと、年金が月に12万円前半だと生活保護を受給できるような基準値ではあるので、他の資産も確認させていただいた上で、ご家族様とご本人様に同意いただいて、生活保護の申請をご案内させていただくこともあります。限られた費用に色々な条件を付け加えていくとどうしても難しいんですけど、エリアをもう少し広げてもらえたらということであれば、費用がネックで絶対入れない施設はないかなと思っています。
意外でした。お金の問題で自宅介護を続けるしかないと思っている方も、相談すれば道が開けるかもしれないんですね。
見学した施設だけを紹介する
対応エリアは京都全域と滋賀、大阪、兵庫です。
ただし同社は、自分たちが一度見学した施設のみを案内することを基本ルールとしています。
似たような会社もある中で、希ケアさんの強みは何だと思いますか?
正直な話、そこまでめちゃくちゃ差別化があるかと言われるとそうではないんです。本当に当たり前のことを当たり前にするということですね。介護施設にもGoogleマップやサイトでの評価はあります。ただ、それが実際に本人に合っているか合っていないかは別問題なので、評判がいい施設ではなく、一人ひとりに合った施設をご案内させていただくのを大事にしています。
未経験でも「本気」なら歓迎。オンライン中心の働き方
希ケアが求めるのは、介護業界の課題を本気で解決したいという気持ちを持つ人材です。
組織運営ではZoomや電話を活用し、効率的な働き方を実践しています。
ピンポイントで言うと、介護施設紹介業をやっておられた方ですね。話が早いので。ただなかなかピンポイントなので、介護のお仕事に携わっていた方や、営業をされていた方になるのかなと思っています。
経験者は即戦力になりますもんね。では、未経験の方はどうでしょう?
実際スタッフの中に未経験の者はいないんですけども、介護業界や高齢社会の問題に対して本気で何かできることがないかと思っているのであれば、教えることはもちろんできます。そこに対して時間を惜しむことはありません。誰でもというわけではないんですけども、気持ちさえあれば、我々のメンバーとして働いていただくことに関しては大歓迎です。
未経験者に求めるのは、スキルよりも介護の課題に向き合う本気度です。
集まらなくても、利用者のための仕事はできる
メンバーは全員が中途採用で、40代のスタッフも在籍しています。
朝礼や研修は、Zoomや電話で行うことがほとんどだといいます。
僕自身はメンバーと意識的に会ったほうが親睦やコミュニケーションの面でいいと思っているので会っていますが、朝礼や研修に関しては、Zoomや電話ミーティングで済ますことがほとんどです。一番は売上を上げることだったり、利用者さんのためにすることなので、対面で会うことが利用者さんのためになるならそのほうがいいと思います。ただ、わざわざ事務所に集まって共有することはZoomでもできるので、より働きやすい環境を目指していきたいと思っています。
介護業界でここまでオンラインを取り入れているのは珍しいですよね。働きたい人にとって大きな魅力だと思います。
日本の義務教育に介護の授業を
服部氏が掲げる最終目標は、日本の義務教育に介護の授業を取り入れることです。
若い世代が持つ介護へのネガティブなイメージを変えたいという想いが、その根底にあります。
一番の最終目標としては、日本の義務教育に介護の授業をと思っています。介護士さんになってほしい、介護職の方になってほしいというわけではないんです。僕自身もまだ20代前半なんですけども、若い世代には介護に対して後ろめたさというかネガティブな思いがあるので、介護ってそれだけじゃないんだよ、こんなに面白いこと、楽しいこともあるんだよということを伝えていけたらと思っています。
大人になってから「学校で教えてほしかった」と思うことの一つが、まさに介護かもしれませんね。実現に向けて、今取り組んでいることはありますか?
いくつかの小学校や中学校で、簡単な車いす体験をさせていただいたりしています。地域の方々に対して公民館で介護のお話をさせていただいたり、地域包括支援センターさんと連携しながら、お散歩企画や料理教室といった企画もしています。
服部氏はこれらの活動を「2つの事業と1つのボランティア」と表現します。
夢を現実にするには事業の成長が欠かせないと考え、3年後に売上1.5億円、将来的には100億円規模の企業を目指しています。
福祉業界を目指す人へ
最後に、福祉業界に興味を持つ人へのメッセージを伺いました。
介護は責任感があって重要な役割なので、適当にやっていい仕事ではないのはもちろんです。ただ、思っているより面白いお仕事だぞと伝えたいです。責任感がある一方で、本人やご家族から感謝の気持ちをものすごく受け取るお仕事でもあります。今となっては、めちゃくちゃやって良かったなと思っています。社員の中にも、もともと施設の営業として、合っていない方にも入居を説得しなければならなかった者がいます。今はその人に合った施設をご提示できるので、やって良かったと言ってくれています。その人に合った施設を選べるというのは、一人の人間として気持ちに嘘をつかないお仕事なんじゃないかなと思っています。
なお、施設紹介の相談は利用者負担がなく無料です。
運営は施設からの紹介料でまかなわれています。
編集部まとめ
今回の取材で印象的だったのは、「評判がいい施設」ではなく「一人ひとりに合う施設」を選ぶという服部氏の一貫した姿勢です。
強みを問われても「当たり前のことを当たり前に」と飾らずに語る誠実さが、利用者や社員の信頼につながっていると感じました。
- 株式会社希ケアは、京都を拠点に介護施設紹介事業と介護離職防止対策事業を展開している。
- 服部滉生氏は、祖父母への恩返しの想いから、同志社大学在学中の大学4年生で起業した。
- 株式会社希ケアは、自社で見学した施設のみを紹介し、一人ひとりの状態や希望に合う施設を提案している。
- 株式会社希ケアは、介護業界の課題に本気で向き合う人材であれば、未経験者も歓迎している。
- 服部滉生氏は、日本の義務教育に介護の授業を取り入れることを最終目標に掲げている。
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